遺産分割協議

海老名の相続遺言の無料相談はお任せください

相続分について】のページでもご案内していますが、各相続人の相続分割合は法律でかっちりと決められているわけではありません。

第1には、遺言書で定められた割合により、遺言書が無い場合、第2に相続人全員で遺産分割協議をして決めます。
遺産分割協議でも決められない場合に、最終的に法定相続分による事になります。

遺産分割協議書を作成する際の注意点や必要書類などについて、以下に掲載しています。

こちらに載っていない事や、載っているけどよく分からないといった場合には、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。
些細な事でも気軽にご相談して頂ける様に、相談はいつでも無料にしています。
 

遺産分割協議書の作成

1.遺産分割協議は、必ず、法定相続人の全員で行う必要があります

相続人の一部だけで行っても無効です。
そして、相続人の全員で協議する限り、誰がどの割合で何を取得するかは、自由に決めることができます。
1人が全部取得する内容でも構いません。

なお、遺産分割協議は法定相続人の全員で行わなければなりませんので、亡くなられた方の出生から死亡までの除籍・改製原戸籍を揃えて、遺産分割協議書に押印したのが相続人全員であることを証明する事を、各種手続きにおいて要求されます。
 

2.遺産分割の内容が決まったら、遺産分割協議書を作成します

全員で実印を押印し、全員の印鑑証明書を付けます。
印鑑証明書と一体で、有効な遺産分割協議書になります。

もし、相続人の中で外国に居住している方がいらっしゃる場合は、外国には印鑑証明書が無いため、日本領事館などでサイン証明と在留証明を取る必要があります。
 

3.相続放棄という選択

マイナス財産(借入金などの債務)は、遺産分割協議で相続人の一人が全額負担すると決めても、債権者の同意がない限り、債権者に対しては、全員が法定相続分に応じた金額を各々負担することとなります。

そのため、プラス財産も要らないので負債について一切責任を負いたくないという方は、家庭裁判所で相続放棄の手続をする必要があります。
 

4.財産を記載する際には、特定できる程度の記載が必要です

不動産については、登記事項証明書のとおりの記載が望ましいです。

銀行預金については、銀行名・支店名・種別・口座番号を記載します。
残高金額までは不要ですが、相続人間で誰がいくら取得したかを明らかにしておきたい場合には記載しても良いと思います。

株式については、会社名と株式数を記載します。
 

遺産分割協議で全員の合意が難しい場合 - 遺産分割調停

遺産分割協議は、相続人全員の合意ができなければ成立しません。

相続人各々の考えが違って話しがまとまらない場合や、話し合いに参加すらしない方がいる場合には、相続手続が進められなくなってしまいます。
身内であるが故に感情的になってしまう事も多い様です。

その様な場合に、中立的な第三者に間に入ってもらう方法として、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる方法があります。
詳細は【遺産分割調停】をご覧下さい。
 

相続人の1人が行方不明の場合 - 不在者財産管理人の選任手続

遺産分割協議は相続人全員の合意がなければ成立しませんので、相続人の1人が行方不明である場合は、相続手続を進めることができません。
昔に親と縁を切るかのごとく出て行ったきり連絡がとれない子がいる場合などです。

各地を長年にわたって転々としていたとしても、その都度、住民票の移動をきちんとしていれば、本籍地の役所で「戸籍の附票」に住所の変遷が記載されますので、連絡が取れるかどうかは別として「行方不明」ではありません。

問題は、住民票を置いたまま別の所に転居している場合です。
この場合は、現在の居所を調べる方法はなく、警察に捜索願いを出すくらいしか術はありません。

どうしても行方不明で見つからない場合に遺産分割協議をするには、家庭裁判所に不在者財産管理人選任の申立をする方法があります。
家庭裁判所が、行方不明者の財産管理人として(通常は)弁護士を選任して、弁護士と他の相続人とで遺産分割協議をします。

不在者財産管理人は、基本的には行方不明者の法定相続分相当の財産を確保して、将来その者が現れるまで保管しておきます。

なお、家庭裁判所に申立てをする際に、不在者財産管理人となる弁護士の報酬に充てるため、予納金として30万~50万円程度を納める必要があります。
 

遺産分割と不動産の名義変更登記

相続人が妻と子2人の、3人いる場合に、夫が亡くなった時点で、夫の財産はいったん相続人3人で共有している状態になります。
その後、妻が全部取得するという遺産分割協議が成立すると、夫が亡くなった時点に遡って、最初から妻だけが相続したものとして扱われます。

そのため、土地建物の名義変更をする際には、妻1人の相続として登記をします。
いったん3人の共有名義にしてから妻1人の名義にする必要はありません。

ただ、相続税がかかる場合で、申告期限の10ヶ月以内に、遺産分割協議の折り合いがつきそうにないなどの場合に、いったん法定相続分で3人の共有名義の登記をしておいて、遺産分割協議が成立したら、あらためて遺産分割による1人への名義変更登記をするという事もあります。
 

注意

この場合、上記の様に、遺産分割の話がまとまらないからいったん法定相続分で登記をしておくのであれば問題ありません。

これに対して、遺産分割協議の結果、3人で法定相続分のとおり分けましょうとなって、遺産分割協議書をつけて法定相続分どおりの持分で共有の名義に登記した後に、再度、遺産分割をやり直して1人の名義に変更した場合には、残り2人からの贈与と扱われて贈与税が課税される事になっていますので、注意が必要です。

 

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